社員インタビューで本音を引き出す撮り方――「言わされてる感」が出る動画と出ない動画の違い

公開日: 2026年7月10日

採用動画を作ったのに、完成した映像を見て「なんか違う」と感じたことはないでしょうか。社員が一生懸命話してくれているはずなのに、画面越しに伝わってくるのは緊張と、どこか台本を読まされているような空気感。そういう動画を見た求職者は、会社のリアルではなく「取り繕った何か」を感じ取ってしまいます。

採用動画における社員インタビューの撮り方は、機材よりも「その場の空気のつくり方」で大きく変わります。どれだけ画質が良くても、話している本人が固まっていれば、見ている側にもその緊張が伝わります。逆に言えば、自然な言葉が引き出せれば、それだけで動画の説得力は格段に上がります。

この記事では、スタジオナナが現場で実践している「本音を引き出す撮影の考え方」と、「言わされてる感」が出てしまう動画との違い整理してお伝えします。福岡を拠点に採用動画・求人動画の制作に携わってきた経験から、現場の実感としてお話しします。

「言わされてる感」はなぜ生まれるのか

オフィスの会議室でカメラの前に座った社員が、少し緊張した表情でインタビューを受けている場面。自然光が入る落ち着いた室内、ドキュメンタリー風
イメージ:インタビュー撮影では、話し手がカメラを意識しすぎない環境づくりが鍵になる

採用動画のインタビューで「言わされてる感」が出る理由は、ほぼ一つです。出演者が「本番だ」と意識した瞬間から、言葉が体の外に出なくなるからです。

人は「撮られている」と感じると、無意識に自分を演じようとします。普段の話し方ではなく、「良いことを言わなければ」「ちゃんとしなければ」という意識が先に立つ。その結果、言葉は丁寧になるのに、伝わる熱量は下がっていきます。

求職者はこの空気を敏感に感じ取ります。「この人、本当にそう思っているのかな」という疑念が生まれた瞬間、動画としての信頼性は大きく損なわれます。

映像の品質も「会社の印象」をつくっている

インタビューの内容だけでなく、映像そのものの質も採用ブランディングに直結します。素人っぽい画質、顔色の悪い照明、手ブレした映像は、それだけで「この会社は丁寧さに欠ける」という印象を与えてしまうことがあります。

逆に、しっかりと映像をプロに依頼して作られた動画は、「きちんとした企業だ」という見られ方をします。採用動画は求職者にとって、会社を判断する数少ない接点の一つです。その映像が会社のブランドを代弁していることを忘れないでください。

本音を引き出す、現場の撮り方

スタジオナナの代表が現場で実践している方法があります。それは、「カメラを回します」と言わないことです。

「テスト撮影です」と伝えている時間に、実際は本番を撮っています。

これは騙しているのではなく、「本番感をなくす」ための技術です。テストだと思っているから、出演者はリラックスして話せます。肩の力が抜けた状態で出てくる言葉は、本番と言われて構えた時の言葉とは全く別物です。表情も、声のトーンも、自然に近づきます。

これは機材の話ではありません。高価なカメラを使っても、この「場の空気づくり」ができなければ、本音は引き出せません。プロの撮影技術の本質は、機材ではなく「人の扱い方」にあります。

自作を試してうまくいかない理由

「スマホで自分たちで撮ればいい」という考えは、一度は誰しも持つものです。しかし実際には、自作を試みてうまくいかず、あらためて依頼に来るケースが現実には多くあります。

技術的な問題だけではありません。社内の人間がカメラを持った瞬間、出演者は「同僚に見られている」という意識が加わります。これがさらに緊張を生む原因になります。第三者であるプロが場を仕切ることで、出演者が「撮ってもらっている」状態になり、自然な表情が引き出しやすくなります。

「社員が辞めたら動画が使えなくなる」問題

採用動画の制作を検討する際、費用よりも先にこの心配を口にされるお客様が少なくありません。「出演した社員が退職したら、この動画はどうなるのか」という問いです。

これは実務として非常に現実的な懸念です。スタジオナナでは、そうした場合にモデルを社員役として起用することを提案しています。

モデルを使えば、特定の社員の在籍状況に左右されることなく、長く使い続けられる動画になります。「リアルな社員の声」を出したい場合と、「長く運用できる映像素材」が必要な場合とで、最適な選択肢は変わります。どちらが正解かではなく、会社の採用戦略に合わせて選ぶことが重要です。

出演パターンメリット注意点
実際の社員リアリティが高く、求職者に伝わりやすい退職後は使用を見直す必要がある
モデル起用長期間使い続けられる「リアルな声」の訴求は別途補完が必要

良い採用動画が社内にもたらすもの

撮影クルーが工場や現場で社員を撮影している場面。社員たちが和やかに話し合いながら準備している様子、自然光、ドキュメンタリー風
イメージ:現場の雰囲気を大切にした撮影が、自然な表情を生み出す

採用動画の効果は、求職者への訴求だけではありません。スタジオナナが現場で経験してきた中で印象に残っているエピソードがあります。

それまで社内で動画を作ったことがなかった会社で、撮影の時間そのものが「普段お互いに見ることのない部署や現場をみんなで見る機会」になった、というものです。映像を作るプロセスが、社内コミュニケーションの場として機能したと言われました。

採用動画を作ることは、外に向けた発信であると同時に、社内の人たちが「自分たちの仕事」を改めて見つめ直す機会でもあります。そのことも、依頼を検討する際の視点の一つとして持っておくといいかもしれません。

まとめ

社員インタビュー動画の撮り方や、モデル起用・スタッフ出演どちらが自社に合っているかなど、採用動画についてのご相談はスタジオナナへお気軽にメールでお問い合わせください。

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