建設業の採用に悩む会社の社長や採用担当者から、よく聞く言葉があります。「仕事はあるのに、若い人が来ない」「せっかく採用しても、すぐに辞めてしまう」。その根っこにある問題は、実は求人票の書き方でも、給与水準でもないかもしれません。
建設業に対して若い人が抱くイメージは、依然として「きつい・汚い・危険」の延長線上にあることが多いです。しかし実際には、現場で生き生きと働く若手社員がいて、仲間との連帯感や、ものをつくり上げる達成感がある。その「実態」が、入社前の求職者にまったく届いていないことが、採用ミスマッチと早期離職の大きな原因のひとつになっています。
求人票や会社紹介ページに載せた文字情報だけでは、現場のリアルを伝えることには限界があります。では、入社前に「本当の仕事の姿」を見せるとしたら、どんな方法があるのでしょうか。この記事では、建設業の採用が抱える構造的な問題を整理したうえで、仕事のリアルを映像で見せるという選択肢について、具体的にご紹介します。
なぜ建設業は「きつい」しか伝わらないのか
建設業の求人情報を眺めると、「未経験歓迎」「資格取得支援」「アットホームな職場」といった言葉が並びます。しかし若い求職者の目には、その言葉がなかなか届きません。理由はシンプルで、「その言葉を信じる根拠」が何も示されていないからです。
文字で「やりがいがある仕事です」と書いても、実際に現場で働く人の顔や声がなければ、読み手はイメージを自分でつくるしかありません。そのとき頭に浮かぶのは、メディアやSNSで目にした「過酷な現場」の映像です。結果として、求人情報を読んでも「やっぱりきつそう」という印象だけが残ります。
これはその会社の発信力の問題ではなく、テキスト情報の構造的な限界です。現場の空気感、社員同士の関係性、仕事を終えたときの達成感——これらは文字で説明しようとすればするほど、かえって薄っぺらに聞こえてしまいます。
入社後のミスマッチが起きる本当の理由
採用してもすぐに辞めてしまう。採用担当者にとって、これほど疲弊することはないかもしれません。募集をかけ、面接をし、教育に時間をかけた末に、また振り出しに戻る。その繰り返しにうんざりしている方もいるのではないでしょうか。
早期離職の理由として多いのが、「こんな仕事だと思っていなかった」「職場の雰囲気が想像と違った」というものです。つまり、入社前に見えていた会社の姿と、入社後に直面した現実がかけ離れていたということです。
このギャップは、採用した人の「見る目がなかった」せいではありません。入社前に十分な情報が渡っていなかったことが原因です。もし入社前の段階で、現場の実際の様子、どんな人が働いているか、休憩中の雰囲気まで見せることができていたら、入社後に「思っていたのと違う」となる確率は下がります。
スタジオナナの代表が現場で撮影中、休憩時間に社員がバックヤードで雑談している場面を目にして、こう感じたそうです。「入社前にこれを見せられたら、辞める人が減るのに」と。飾らない日常の一コマが、実は採用の鍵になるのです。
「現場のリアルを見せたら、もっと来なくなる」という不安について
建設業の会社の社長が、採用動画や現場の映像発信をためらう理由として、こんな不安が浮かぶことがあります。「正直に現場を見せたら、ますます応募が減るんじゃないか」。
この不安は、決して的外れではありません。しかし少し視点を変えてみると、見え方が変わります。きれいごとだけを見せて採用した人が3か月で辞めるのと、現場のリアルを見てそれでも「やってみたい」と思った人が入社するのと、どちらが会社にとって良いでしょうか。
「来てほしい人だけが応募する」状態をつくることが、採用コストの無駄を減らす本質的な方法です。ふるいをかけるのは、面接官ではなく、入社前に見せるコンテンツであるべきです。現場の厳しさも含めて正直に見せることで、それでも「この会社で働きたい」と思う人だけが残ります。
建設業の現場で、本当に撮るべき場面とは
採用向けの映像というと、インタビュー形式で社員がカメラに向かって話すスタイルを思い浮かべる方が多いかもしれません。もちろんそれも一つの方法ですが、建設業の採用において特に効くのは、「台本なしの日常」を映した映像です。
具体的にどんな場面が有効か、整理してみます。
- 作業中の真剣な顔と手元
技術や道具の使い方を集中して行っている場面は、「本物の仕事をしている」という説得力を生みます。
- ベテランから若手への指導の瞬間
言葉や姿勢のやりとりから、職場の人間関係や教育環境が伝わります。
- 休憩中・バックヤードでの雑談
社員同士の関係性、職場の空気感が最も自然に出る場面です。スタジオナナの現場経験からも、このシーンが「入社前に見せるべき一場面」として挙がっています。
- 仕事を終えた後の表情
「やり切った」という達成感は、言葉より表情と体の動きで伝わります。
- 未経験者が初日に感じる正直な戸惑いや発見
未経験者が実際に体験する視点での映像は、同じ立場の求職者に最も刺さります。
これらの場面は、演出や台本で作ることができません。現場に入り、社員が自然にリラックスした状態で動いているときにしか撮れない映像です。
「演出なし」で自然な表情を撮るために必要なこと
現場を素直に撮ることは、言葉にすると簡単ですが、実際には技術と経験が必要です。カメラが入った瞬間に、人は無意識に「見られている自分」を意識します。その緊張が映像に出てしまうと、せっかくのリアルな場面が「作られた感」になってしまいます。
スタジオナナでは、撮影前の雑談を積極的に取り入れることで、出演者との間にリラックスできる雰囲気をつくることを意識しています。また、撮影データをその場でお客様に見せるライブ確認を行うことで、「こんな風に映るんだ」という安心感が生まれ、その後の表情がさらに自然になるという効果も感じているそうです。
「自然な表情を撮る」ことは、採用動画の品質を決定的に左右する要素です。 カメラの前で固まった社員の顔が並ぶ動画は、求職者の目には「作られた会社のPR」にしか映りません。
建設業の採用動画:形式と費用の目安
採用向けの映像には、いくつかの形式があります。目的と使い方に合わせて選ぶことが大切です。
| 形式 | 尺・媒体 | 主な用途 |
|---|---|---|
| ショート動画 | 30〜60秒・縦型(TikTok / Instagram) | 若年層へのリーチ・認知獲得 |
| 本編映像 | 10〜15分・横型(YouTube) | 仕事の詳細・職場の空気感を深く伝える |
費用の目安としては、制作が30万円〜、継続運用が月10万円〜が一つの基準です(いずれも目安であり、内容や条件によって変わります)。
採用動画を検討するとき、よく出てくる心配のひとつが「社員を出演させて、その社員が辞めてしまったら動画が使えなくなる」というものです。この点については、社員の代わりにモデルを起用するという選択肢もあります。モデルが未経験者として実際に働く姿をドキュメンタリーで追うことで、「長く使い続けられる採用動画」にすることができます。
まとめ:建設業の採用を変えるために、REAL JOBという選択肢
スタジオナナでは、こうした建設業の採用課題に向けた採用ドキュメンタリー「REAL JOB(リアルジョブ)」を提供しています。未経験者が台本なしで「本気の1日」を働く姿を、演出せずそのまま撮るというアプローチです。きれいごとは撮りません。入社3か月で辞めるような人には「自分には向かないかもしれない」と感じてもらい、本当に来てほしい人だけが応募する状態をつくることを目指しています。
入社前に仕事のリアルを見せる採用ドキュメンタリー「REAL JOB」について、気になることがあればお気軽にご相談ください。
よくある質問
現場のきつい部分を正直に見せたら、応募がさらに減りませんか?
短期的に応募数が減る可能性はあります。しかし大切なのは応募数よりも、入社後に定着する人を採用できるかどうかです。現場の実態を見てもなお「やってみたい」と思った人が応募してくれる状態になれば、採用してすぐに辞めるという繰り返しを減らすことにつながります。きれいごとだけを見せた結果の早期離職のほうが、採用にかけたコストと手間が無駄になります。
社員が辞めたときに動画が使えなくなるのが心配です。
実際にその心配をされる方は多いです。その場合は、社員の代わりにモデルを起用するという方法があります。モデルが未経験者として実際の現場で一日働く様子をドキュメンタリーとして撮影することで、長く使い続けられる採用動画になります。
採用動画の制作にはどのくらいの期間がかかりますか?
内容や予算によって変わりますが、依頼から納品まで最短で1週間というケースもあります。スケジュールについてはご要望に合わせてご相談ください。