採用動画を検討するとき、多くの担当者は「応募者に届くか」を第一に考えます。それは当然のことです。しかし、実際に制作を終えたクライアントから聞こえてくるのは、外向きの効果だけではありません。
撮影の現場で、ふだん顔を合わせることのない部署の社員が互いの仕事を目にし、自社の「かっこよさ」を再発見する。その時間そのものが、組織にとって思わぬ収穫になる——そんな声が届いています。
採用動画・求人動画の制作を検討しているご担当者に、応募数以外の視点からもその価値をお伝えできればと思います。福岡を拠点に全国の動画制作に対応するスタジオナナが、現場で感じてきたことをもとにまとめました。
撮影の時間が、社内を動かした
スタジオナナがこれまでに制作した採用動画の中で、特に印象に残っているエピソードがあります。
それは、社内で一度も動画を作ったことがなかった会社での撮影です。撮影当日、普段は接点の少ない部署や現場をスタッフ同士が互いに見る機会が生まれました。「こんな仕事をしていたんだ」「この現場、こういう雰囲気なんだね」という会話が自然に生まれたといいます。
映像化されることで、社員自身が自分たちの仕事の意味やかっこよさに気づく。 その体験が、外部への発信以上に「社内での良い機会」になったと、クライアントから言葉をいただきました。
採用動画は求職者に届けるためのものですが、制作の過程で社員が「自分たちの会社」を見つめ直す時間にもなります。これは、あらかじめ設計したわけではなく、撮影という場がもたらした副産物です。
「社内コミュニケーション」が採用ブランディングにつながる理由
採用ブランディングというと、求職者に対して自社の魅力を発信することを指します。しかし、その前提として「社員自身が自社に誇りを持っているか」は見落とされがちです。
撮影の場は、社員が自社を客観的に見る機会になります。カメラを通じて現場を見ると、日常では当たり前すぎて気づかなかった強みや、職場の雰囲気の良さが浮かび上がることがあります。
その結果として、社員が自社を語れるようになる。言葉で伝えることが増える。紹介採用や口コミにつながる。そういった連鎖は、決して珍しいことではありません。
採用動画の効果は、応募数だけで測るには惜しい。 社内の一体感や誇りを育てるインナーブランディングの側面も、現場では確かに起きています。
「映像が美しい」が企業価値の見え方を変える
別のエピソードも紹介します。撮影後、クライアントから「映像が美しい。それだけで企業の価値が上がったと感じた」という言葉をいただいたことがあります。
また、撮影の現場で同業者から「良いアングルですね」と声をかけられたこともありました。プロの目から見ても認められる映像づくりは、制作側として大切にしていることのひとつです。
きれいな映像は、単に「見栄えが良い」ということではありません。会社の雰囲気、働く人の表情、現場の空気——それらが丁寧に切り取られることで、「ここで働きたい」という感覚が求職者に伝わります。
映像の質が、企業への信頼感に直結する。 これは求職者だけでなく、取引先や社内の人間にとっても同じです。
採用動画を依頼するときに知っておきたいこと
採用動画の制作を検討するとき、費用よりも先に「社員を出演させてその社員が辞めたら動画が使えなくなるのでは」という不安を持つ担当者が多くいます。
この点については、モデルを社員役として起用するという方法があります。モデルを使えば、出演者の離職によって動画が使えなくなるリスクを回避でき、長く使い続けられる動画になります。
納期については、予算やご要望によって異なりますが、最短で依頼から納品まで1週間というケースもあります。急いでいる場合でも、まず相談してみることをおすすめします。
制作会社を選ぶときに注意したいこと
動画制作会社を選ぶ際、ホームページだけでは判断しにくい部分があります。外見上は法人に見えても、実質的には1人で運営しているケースがあります。
フリーランスの制作者が悪いわけではありませんが、ドタキャン・品質のばらつき・レスポンスの遅さを経験して、改めて別の制作会社に依頼し直すケースが実際にあります。
依頼前に「どんな体制で制作しているか」を確認することが、トラブルを防ぐ第一歩です。