「採用動画のトレンドを追いかけた方がいいのか、それとも自社らしい動画を作る方がいいのか」。採用に動画を使おうと考えはじめた会社が、最初にぶつかる疑問のひとつです。採用動画のトレンドは確かに年々変化しています。しかし現場で採用に悩む会社が本当に必要としているのは、流行を取り入れることではなく、入社後のミスマッチを防ぎ、辞めない人に応募してもらうことではないでしょうか。
この記事では、採用動画に関心を持つ中小企業の経営者・採用担当者の方に向けて、トレンドの読み方と、それよりも大切にすべき「変わらない軸」についてお伝えします。
採用動画のトレンドは「何が変わり、何が変わっていないか」
採用動画の形式は、この数年でかなり変わりました。かつては会社紹介の映像をホームページに掲載するスタイルが主流でしたが、現在はTikTokやInstagramのショート動画(縦型・30〜60秒)を活用する企業が増えています。媒体が変わることで、視聴者の目に触れる機会も変わります。
一方で、変わっていないことも確かにあります。それは「求職者が入社前に知りたいこと」の中身です。職場の雰囲気、どんな人が働いているか、実際の仕事内容はどうか――こうした疑問は、媒体がどう変わっても共通しています。
トレンドを追うことに必死になりすぎると、形式は新しくても中身が薄い動画になりがちです。逆に、伝えるべき中身が明確であれば、どの形式に乗せても一定の効果を発揮します。採用動画を考えるときに、まず問い直すべきは「自社は何を伝えるべきか」という問いです。
なぜ「仕事内容が伝わらない」問題は起き続けるのか
採用担当者からよく聞かれるのが「求人票を出しても応募が来ない」「やっと入社した人がすぐ辞める」という悩みです。この2つの悩みは、実は同じ根っこを持っています。それは、入社前に仕事の実態が伝わっていないという点です。
イメージだけで応募してきた人は、実際の仕事内容や職場の雰囲気が思っていたものと違うと感じたとき、早期に離職します。求人票の文字情報だけでは、現場のリアルを伝えることに限界があります。特に建設業・整備業・製造業・運送業・介護業といった現場系の仕事は、テキストや静止画では伝わりにくい情報が多い業種です。
動画が注目されているのは、そうした「文字では伝わらないもの」を映像として届けられるからです。ただし、動画を作れば自動的に解決するわけではありません。何を映すかが問題の核心です。
「きれいな動画」と「伝わる動画」は別物である
採用動画を制作する理由として「映像がきれいだから」を挙げる会社は少なくありません。映像のクオリティが高いことは、会社への信頼感につながる面もあります。しかし、採用の文脈では「きれいに見える」ことと「応募したい・働きたいと思ってもらえる」ことは、必ずしも一致しません。
ナレッジにある言葉を借りれば、「きれいごとは撮らない。来てほしい人だけが応募する」という発想が、採用動画には必要です。現場のリアルを見せることを恐れる会社もあります。「きつそうに見えたら、もっと来なくなるのでは」という不安は自然な感覚です。
ただ、考え方を変えると、入社後に「こんなはずじゃなかった」と感じる人に応募されることの方が、会社にとって損失は大きいのです。早期離職が繰り返されれば、採用にかけたコストと教育の時間がそのたびに消えていきます。リアルを見せることは「応募を減らすリスク」ではなく、「合わない応募をふるいにかける手段」と捉えることができます。
流行の形式を追うより「媒体の組み合わせ」で考える
採用動画のトレンドとして「ショート動画が効く」という話は広まっています。実際、若い世代への認知を広げる入口としてショート動画(縦型・30〜60秒)は有効です。一方で、ショートだけでは伝えられる情報量に限界があります。
採用文脈での動画活用を整理すると、次のような役割分担が考えられます。
| 形式 | 媒体の例 | 主な役割 |
|---|---|---|
| ショート動画(縦型・30〜60秒) | TikTok / Instagram | 若年層への認知・興味づけ |
| 本編動画(横型・10〜15分) | YouTube | 仕事内容・職場のリアルを深く伝える |
| 社員インタビューの動画 | 採用サイト・YouTube | 職場の雰囲気・人を伝える |
トレンドの「ショートが主流」という情報を受け取るとき、「だからショートだけ作ればいい」と短絡的に判断するのは危険です。ショートは入口であり、深く知りたい人が本編や採用サイトに流れてくる設計が機能します。形式の流行を追うより、「どういう順番で求職者に情報を届けるか」という設計の方が重要です。
社員インタビューは今も有効な手法か
採用動画の手法として、社員インタビューを中心に構成するスタイルは古くから使われています。これは2026年においても有効な手法です。
スタジオナナの現場でも、社員インタビューを中心に構成した採用動画が求職者から反応を得たケースがあります。撮影自体は半日で完了しており、制作のハードルが高い手法ではありません。「どんな人が働いているか」を伝えることは、職場への親近感と安心感を生みます。これは媒体が変わっても求職者の心理として変わらない要素です。
一点、実務として注意しておきたいのが「出演した社員が退職した場合」のリスクです。社員が辞めた後に動画が使えなくなるケースは、採用動画を依頼する会社が実際に心配していることのひとつです。この場合、モデルを社員役として起用することで、長く使い続けられる動画にする方法もあります。
まとめ:REAL JOB が持つ「変わらない軸」
流行を追いかけることに疲れている採用担当者・経営者の方に、一つの選択肢としてご紹介したいのが、スタジオナナの採用ドキュメンタリー「REAL JOB」です。
REAL JOBは、未経験者が台本なしで「本気の1日」を働く姿を演出せずそのまま撮る採用ドキュメンタリーです。きれいごとは撮りません。仕事のリアルを入社前に見せることで、「こんなはずじゃなかった」と感じて辞める人を、応募の段階で見極めてもらうことを目的にしています。ガソリンスタンド・建設業・整備業・製造業・運送業・介護・福祉といった現場系の業種に特に合う内容です。
ショート動画(TikTok/Instagram・縦型・30〜60秒)と本編(YouTube・横型・10〜15分)の両形式で届けます。費用の目安は制作30万円〜、継続運用は月10万円〜です。
入社前に仕事のリアルを見せる採用ドキュメンタリー「REAL JOB」について、気になることがあればお気軽にご相談ください。
よくある質問
採用動画でリアルな現場を見せると、応募が減るのではないかと心配です
その不安は多くの会社が感じていることです。ただ、考え方を変えると、リアルを見て「それでも働きたい」と思った人だけが応募してくる状態の方が、入社後の早期離職を防ぎやすくなります。合わない人に応募されて、採用・教育のコストをかけた後に辞められる方が、会社にとっての損失は大きいという見方もできます。きれいごとを撮らないことは、応募数を減らすリスクではなく、ミスマッチをふるいにかける手段として機能します。
ショート動画と長尺動画、どちらを作ればいいですか
どちらか一方だけでは機能しにくいケースが多いです。ショート動画(縦型・30〜60秒)はTikTokやInstagramで若年層への認知を広げる入口として有効です。一方、仕事内容や職場の雰囲気を深く伝えるにはYouTube向けの本編(10〜15分・横型)が適しています。求職者が「気になる→詳しく知る」という順番で情報を受け取れるよう、両方を組み合わせて設計することが現実的な選択肢です。
社員が出演した後で退職した場合、動画はどうなりますか
出演した社員が退職した後に動画が使えなくなるリスクは、採用動画を検討している会社からよく相談される点です。この場合、モデルを社員役として起用する方法があります。モデルを使うことで、特定の社員の退職に左右されず、長く使い続けられる動画にすることができます。